介護福祉士は意味ない?無資格との年収差70万円・生涯年収差2,400万円の実態を検証

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この記事でわかること

「介護福祉士を取っても給料はたいして上がらない」「無資格でも介護の仕事はできるのに意味ない」——こうした声を聞いて、資格取得を迷っている方は少なくないでしょう。

確かに介護福祉士は名称独占資格であり、資格がなくても介護業務自体は行えます。

しかし介護福祉士と無資格者の年収差は約70万円、生涯年収では約2,400万円の差がつくというデータは見逃せません。

この記事では「意味ない」と言われる理由をデータで検証し、取得すべきかどうかの判断基準を解説します。

目次

介護福祉士が「意味ない」と言われる5つの理由

介護福祉士が「意味ない」と言われる5つの理由

介護福祉士に対する「意味ない」という声には、共通するパターンがあります。

ここでは代表的な5つの理由を整理しました。

ご自身の状況と照らし合わせて確認してみてください。

無資格でも介護の仕事はできる

介護福祉士が「意味ない」と言われる最大の理由は、無資格でも介護職員として働けるという事実です。

介護福祉士は「名称独占資格」であり、弁護士や医師のような「業務独占資格」ではありません。

「介護福祉士」と名乗れるのは国家試験合格者だけですが、介護業務自体は無資格でも行えます

「同じ仕事をしているのに、わざわざ資格を取る必要はあるのか」と疑問に感じるのは自然なことでしょう。

ただし後述するように、給与・キャリアパス・転職市場での評価には大きな差がつきます。

給料が劇的に上がらない

介護福祉士を取得しても、翌月から給料が大幅に上がるわけではありません。

資格手当は施設によって月5,000〜30,000円と幅があり、少ない施設では「苦労して取ったのにこれだけか」と感じることも。

全産業の平均年収(約460万円)と比べると、介護福祉士の平均年収は約397〜420万円と依然として低い水準にあります。

しかし無資格者の平均年収は約322万円であり、介護福祉士との差は年間約70万円に達します。

「劇的に上がらない」と「まったく上がらない」は異なり、長期的には大きな差になるのです。

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業務量と責任だけが増える

介護福祉士を取得すると、リーダー業務や後輩の指導役を任されることが増えます。

「資格を取ったら仕事が楽になるどころか、負担が増えた」という不満は珍しくありません。

書類作成やシフト管理、家族対応など、介護以外の業務が増えることもあるでしょう。

ただしこれは裏を返せば、それだけ信頼されているということであり、キャリアアップの第一歩でもあります。

リーダー経験を積むことで、主任や施設長への昇進が見えてきます。

取得に実務3年と研修が必要

介護福祉士の受験には、3年以上の実務経験と実務者研修の修了が必要です。

実務者研修は約6ヶ月の受講期間と数万〜十数万円の費用がかかり、負担に感じる方も多いでしょう。

「3年も働いてからやっと受験できる」というハードルの高さが、取得を躊躇する原因になっています。

しかし多くの施設では実務者研修の費用を会社負担またはキャリアアップ助成金で賄えるケースがあります。

事前に勤務先に確認してみることをおすすめします。

合格率が高く希少価値が低い

介護福祉士試験の合格率は70〜84%と、国家資格の中では高い水準です。

2025年1月実施の第37回試験でも78.3%の合格率であり、「誰でも受かる試験」という印象を持つ方もいるでしょう。

累計登録者数は約194万人に達しており、「持っていて当たり前」と言われることも。

しかし合格率が高いのは、3年以上の実務経験と実務者研修を経た方だけが受験しているからです。

受験資格を得るまでのハードルが高い分、試験自体の合格率は高めに出ているに過ぎません。

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介護福祉士の年収・給料データを徹底比較

「意味ない」かどうかを判断するうえで、最も気になるのは年収への影響でしょう。

ここでは資格別の給与データを比較します。

資格別の平均月給・推定年収

厚生労働省のデータに基づく、介護職員の資格別給与は以下の通りです。

資格区分 平均月給(常勤) 推定年収
無資格 約268,680円 約322万円
初任者研修 約302,910円 約363万円
実務者研修 約302,430円 約363万円
介護福祉士 約331,080〜350,050円 約397〜420万円

介護福祉士と無資格者の年収差は約70〜72万円です。

25歳から60歳まで35年間働くと仮定した場合、生涯年収の差は約2,400万円になります。

「意味ない」という評価が、生涯年収2,400万円の差を前にしても維持できるかどうかは、冷静に考えてみる必要があるでしょう。

処遇改善加算で今後も給料は上がる

介護職員の給与は、政府の処遇改善政策によって年々改善されています。

  • 2024年6月:処遇改善加算が一本化、基本給等が月額11,000円改善
  • 特定処遇改善加算:勤続10年以上の介護福祉士を基本に月8万円以上の加算
  • 2026年6月:介護報酬の臨時改定で月最大1.9万円の賃上げ予定

特に注目すべきは特定処遇改善加算で年収440万円以上を目指せる仕組みが整備されている点です。

介護福祉士の有資格者が多い事業所ほど加算率が高くなるため、事業所側にとっても介護福祉士は経営上重要な存在です。

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介護福祉士のキャリアパス

介護福祉士のキャリアパス

介護福祉士は介護業界でのキャリアアップに不可欠な資格です。

取得後にどのようなキャリアパスが開けるかを確認しましょう。

ケアマネジャーへのステップアップ

介護福祉士を取得した後、5年の実務経験を積むとケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格が得られます。

ケアマネジャーの平均月給は約362,490円で、介護福祉士より約3万円高い水準です。

介護福祉士はケアマネジャーへの最も一般的なルートであり、この資格なくしてケアマネを目指すのは遠回りになります。

リーダー・主任・施設長への昇進

多くの介護施設では、リーダーや主任のポジションに介護福祉士の取得を条件としています。

サービス提供責任者(サ責)も介護福祉士が就くことが一般的です。

さらに経験を積めば施設長や管理者への昇進も視野に入り、年収500万円以上も目指せるでしょう。

無資格のままでは管理職への道がほぼ閉ざされるのが、介護業界の現実です。

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外国人材の指導者として需要が急増

介護業界では外国人材の受け入れが急速に進んでいます。

特定技能の介護分野では43,233人(2024年11月末時点)が就労しており、2025年4月からは訪問系サービスでの外国人就労も解禁されました。

外国人介護人材が増えることで、日本人の介護福祉士はチームリーダーや指導者としての役割がより重要になっています。

外国人に対する技術指導やコミュニケーション支援ができる介護福祉士は、今後ますます求められるでしょう。

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介護福祉士の将来性が明るい3つの根拠

介護福祉士の需要は今後さらに拡大すると予測されています。

その根拠を3つ紹介しましょう。

2025年問題と2040年問題で需要は増大の一途

2025年に団塊の世代が全員75歳以上となり、後期高齢者は約2,179万人に達しました。

認知症高齢者も65歳以上の約5人に1人にまで増加しています。

さらに2040年には介護職員が約272万人必要とされる一方、2026年度時点で約25万人の人材不足が見込まれています

介護の専門知識を持つ介護福祉士の価値は、高齢化が進むほど高まり続けるでしょう。

2026年度の臨時報酬改定で月最大1.9万円の賃上げ

政府は介護職員の処遇改善を最重要課題の一つに位置づけています。

2026年6月の介護報酬臨時改定では、2.03%の引き上げが決定されました。

項目 賃上げ額(月額)
介護従事者全体 月10,000円(3.3%)
生産性向上に取り組む事業所 追加で月7,000円(2.4%)
最大(定昇込み) 月19,000円(6.3%)

政府は「他職種と同等の処遇改善が必要」として継続的な賃上げ路線を明確にしています。

今後も介護職員の給与は改善が続く見通しであり、「給料が低い」というイメージは変わりつつあります。

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介護系唯一の国家資格としての信頼性

介護福祉士は介護分野における唯一の国家資格です。

初任者研修や実務者研修は「研修修了資格」であり、国家試験に合格して得られる資格ではありません。

外国人が在留資格「介護」を取得する際にも介護福祉士の合格が要件となっており、国際的にも認められた資格と言えます。

国家資格としての信頼性は、転職時の条件交渉や他施設への移籍でも強力な武器になるでしょう。

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介護福祉士と他の介護資格の違い

介護業界にはいくつかの資格がありますが、それぞれの位置づけは異なります。

以下の比較表で違いを確認してみましょう。

項目 初任者研修 実務者研修 介護福祉士 ケアマネ
種別 研修修了資格 研修修了資格 国家資格 公的資格
取得期間 約1〜4ヶ月 約6ヶ月 実務3年+研修+国試 介護福祉士後5年
合格率 ほぼ100% ほぼ100% 約78% 約10〜32%
平均月給 約302,910円 約302,430円 約331,080円 約362,490円

初任者研修から実務者研修、介護福祉士、ケアマネジャーと段階的なキャリアパスが確立されており、介護福祉士はその中核に位置しています

介護福祉士を持っていないとケアマネの受験資格を得るのに別ルートが必要となるため、効率的なキャリア形成のためにも取得しておくべき資格です。

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介護福祉士に関するよくある質問

介護福祉士の取得を検討する中で、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式で解説します。

介護福祉士は独学でも合格できる?

はい、国家試験自体は独学で十分に合格可能です。

合格に必要な学習時間は約250時間が目安であり、3ヶ月前から1日2時間の勉強で対策できます。

ただし受験資格として実務者研修の修了が必須であるため、研修だけはスクールに通う必要がある点に注意してください。

介護福祉士の資格はなくなる?

介護福祉士の資格がなくなる可能性は極めて低いと言えます。

むしろ2025年問題や2040年問題を受けて、介護人材の質の確保がますます重要視されています。

処遇改善加算の仕組みも介護福祉士の有資格者を前提に設計されており、国策として資格の価値を高める方向に動いているのが現状です。

介護福祉士を取得してから転職すべき?

可能であれば、取得後に転職するのがおすすめです。

介護福祉士を持っていれば転職時の条件交渉で有利になり、資格手当の高い施設を選べます。

介護業界は深刻な人材不足が続いているため、介護福祉士の有資格者は引く手あまたの状態です。

まとめ

介護福祉士は無資格でも介護ができることや合格率の高さから「意味ない」と言われることがあります。

しかし無資格者との年収差は約70万円、生涯年収では約2,400万円の差がつくというデータは無視できません。

さらに2026年の報酬改定で月最大1.9万円の賃上げが予定されており、処遇改善は加速しています。

ケアマネや施設長へのキャリアパスも介護福祉士が起点となるため、長期的なキャリア形成には不可欠な資格です。

まずは自分のキャリアの方向性を無料の適職診断で確認した上で、資格取得の計画を立ててみてください。

 

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